仙台けやきユニオン

私たちは仙台を拠点に活動する個人加盟ユニオン(労働組合)です。仙台市を中心に、宮城県全域の労働相談を受け付けています。正社員・非正規雇用や業種・職種を問わず、どんな方でも加入できます。一人ひとりの問題を解決しつつ、ブラック企業をなくすことを目指して活動しています。

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広告会社の大手企業に求人詐欺の是正や残業代未払いについて団体交渉を申し入れました!

活動報告

仙台けやきユニオンは現在、大手企業の広告会社と団体交渉をしています。当事者は、この会社で働いて7年目のFさんです。主な争点は「求人詐欺」「未払い給与・残業代」「過重労働」です。以下、事案の詳細をご紹介します。

 

〇「求人詐欺」

Fさんがこの会社の内定を得た段階の労働条件(求人票)と、実際の労働条件とは大きな差がありました。年収は550万~となっていたにもかかわらず、実際は350万程度にしかなりません。また、正社員契約だったはずが、契約社員になっていました。しかも、この条件が提示されたのは、入社手続きのタイミングです。正社員契約として内定を承諾し、他社の選考をすべて断った時点でこの契約条件を出されたのです。つまり、この条件に納得できなければ仕事がなくなるという選択肢のない状態で契約をさせられました。

本来は、内定を得た時点での労働条件が適応されるはずです。しかし、契約内容と異なったために多大な損害が発生していました。これまで、幾度となく上司や人事にも話が違う旨を伝えてきましたが、「評価が上がれば給料が上がる」という趣旨の話をされ、ごまかされてきました。

 

〇過酷な勤務から休職へ。しかも給料を下げられる

Fさんは入社当初から、過酷な勤務を行っていました。2年目の時、同僚・先輩が全員退職し、東北支社の全原稿を1人で任されることになりました。その時は毎日14時間以上働く長時間労働で、ひどいときには16時間働いたり、会社に泊まることもありました。当然、休日出勤もしました。

しかし、その時間は正確には会社に報告できません。あらかじめ正確な労働時間を申告できないようなシステムがあり、また正直に労働時間を申告すると評価を下げられてしまうため、過少申告を余儀なくされていました。そして結局、激務により体調を崩してしまいました。1ヶ月休職したところ、評価を下げられ、基本給を減給されました。

 

〇上がらない労働条件

Fさんは上記のような過酷勤務をしていた時、一時期は評価があがりました。しかし、一度休職して以降、業務量調整で相対的に少なめな仕事にしてもらうなどした結果、その後はいくら頑張っても待遇は変わりませんでした。

Fさんは半年契約の契約社員という形にされていたのですが、5年経過後は無期転換はされました。しかし、条件はこれまでと一切変わらず、有期雇用が無期雇用に変わっただけでした。最近は有期雇用労働者の無期転換妨害が度々報道されていますが、この会社が無期雇用への転換を違法行為なく行ってくれるのは良いことだと思います。しかし、賃金面等の待遇は一切変わらないことに、納得はいきません。基本給が17万円程度、固定残業代45時間分が7万程度です。手当は固定残業代くらいしかなく、これは残業代ですから、基本給としては低賃金の仕事です。無期転換後、会社はこの状態でも「正社員だ」と言っていますが、このような低処遇状態に対して、Fさんは納得ができません。実際の労働に見合った労働条件ではないからです。

 

〇Fさんが担っていた仕事と会社からの冷たい評価

Fさんは入社後、この会社の教育関係の部門に入りました。そこでは、大学の情報を大学長や大学職員らからインタビューを行い、原稿を作り、それを雑誌に載せることなどが仕事でした。その原稿は、年間500本以上担当していました。

このほかにも企画書作成からデザイン案考案・本文などの文章作成、取材手配に取材への同行、クライアントへの出し戻し・対応、印刷会社への発注から入稿作業、下請けへの支払・請求・経理業務まで、部署にメンバーが一人しかいないためすべて一人で行っていました。仙台には下請け業者が少ないことから、それらをほとんど社内のみで行っていました。また、デスク業務という仕事も担い、新規の下請けを3社開拓したこともありました。そして、その下請けへの研修・研修資料作成・研修の講師も一人で担当しました。これだけでも、Fさんの負担は大きいものでした

他にも、デスクのミッションとして「業務の課題を見つけ、新しい業務フロー設計やツールを開発し、実施・共有する」というものがあったため、新しいシステムや営業との発注フローを新しく改善するなどの施策をいくつか行いました。しかし、仕事が大きく変わり、慣れない仕事であることも関係し、Fさんは激務の中で途中で体調を崩しました。そのため、現在はデスク業務を外されています。

そうすると会社は、Fさんに対して「与えられた業務をこなす能力なし」という評価を与えました。その後は、会社で評価の対象になるような仕事を任せてもらえず、ただ量だけが多く忙しいだけの担当に回され、昇給できるチャンスすら無い環境に置かれています。結局、Fさんは入社以後、ほとんど賃金水準は上がっていません。

会社から見ると、Fさんは「能力なし」なのかもしれません。しかし、会社のために必死に働いてきた社員に対して、またこの会社の信頼や業績に影響している仕事をしていることに対して、あまりに冷たい評価だと思います。

 

〇労働環境、評価システムの改善をしたい

Fさんは、上記の問題をずっと、上司、人事などに訴えてきましたが、まともに取り合ってくれませんでした。評価システムに関しても、評価されたければ、新システムの開発や新企画の立ち上げ、数十万以上のコスト削減案など、常に新しいものを考え実施することだ、それ以外の仕事に価値はないと言われ、会社の基本となる業務はミス・トラブルなく一人ですべて完璧にこなしても、会社としては意味がないと取り合ってくれません。

しかし、Fさんが担う仕事は、Fさんが担わなかったとしても、下請けに回す=外部化するだけでその部分を廃止できるわけではなく、この会社の利益を上げるシステムからは排除はできないものです。その部分を担う人たちに対する評価が低いのは、労働者の立場からは許せません。

 

Fさんは、この会社を改善すべく、在職でユニオンに入って闘う決断をしました。私たち仙台けやきユニオンもFさんとともに、改善を目指して闘っていきます。

応援よろしくお願いします。

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