宮城県仙台市の歯科医院A歯科で発生したパワハラや退職強要問題を解決しました!

活動報告

仙台けやきユニオンは、宮城県仙台市にある歯科医院のA歯科と、そこで働く歯科技工士Zさんの労働問題について団体交渉をしていましたが、和解が成立しましたのでご報告いたします。

〇Zさんの労働問題~団体交渉が行われるまで~

昨年の夏、歯科技工士としてこのA歯科に入社したZさんは、休日出勤を拒否したことを契機に、歯科技工士としての仕事を干されて歯科助手の仕事をさせられました。その後、基本給9万円の賃下げを伴う歯科助手の仕事への有期雇用契約に変更を迫られ、副院長が中心となり連日に渡ってZさんに対する退職強要・パワハラが行われました。契約変更や退職強要を受け入れないZさんに対し、「解雇理由を探す」などと横暴に振る舞い、新しい歯科技工士を雇うことでZさんの戻るところを奪い、最終的にはZさんの合意無く勝手に賃金を下げました。これら数々のパワハラを受け続けた結果、Zさんは体調を崩し、休職に追い込まれてしまいました。

その後、Zさんはユニオンに相談し、改善を求めて団体交渉を申し入れました。医院は、ユニオンからの申し入れに誠実に対応せず、Zさんの職場復帰は困難な状況が続きました。Zさんの休職延長について副院長と組合は合意していたにもかかわらず、休職延長後、医院はいきなり手のひらを返したように休職期間満了でZさんの退職を申し渡してきました。話し合いの手順も踏まず、また当初言っていた趣旨を簡単に翻してくるようなやり方は、解雇も同然です。組合はこれに対し強く抗議しました。

また、A歯科の副院長は、労働組合からの申し入れに対して、「もう対応できないから」「裁判でも出して貰った方がこっちも楽だね」、「まーたこんなメンドクサイことを」などと発言したほか、文書でZさんや家族に対する誹謗・組合批判など様々な不誠実な記載をしました。更にはユニオンとの団体交渉の日程も決まらないなか、いきなり労働委員会の「個別労使紛争あっせん」手続きを申請しました。これらは全て明確な不当労働行為に当たります。医院との団体交渉が実際に行われたのは、団体交渉の申し入れを行ってから約2ヶ月後でした。対応はとても不誠実なものでした。

 

〇第一回目の団体交渉で、A歯科はZさんの申し入れた内容について一部認め、未払い賃金の一部を支払いました!

A歯科は、2月に行われた第一回目の団体交渉でZさんが申し入れていた以下の点について認め、その部分にかかる未払い賃金を支払いました。

①Zさんに対し一方的に不利益変更を強行し、月給9万円の賃下げをしたこと
②60分の休憩時間のうち20分を与えず、その間の賃金も支払っていなかったこと
③朝と帰りの着替えをタイムカードの打刻外に行わせていたほか、朝タイムカードに打刻された時間以降から始業時間以前の部分について賃金を支払っていなかったこと

この他にも様々な論点があり、A歯科からは別途解決金として10万円の提示がありました。しかし、Zさんの受けた被害からは到底納得できる水準ではなかったため、次回の交渉まで論点は持越しとなりました。

 

〇A歯科は、第二回目の団体交渉後、Zさんに対し更に解決金として200万円を支払う義務があることを認めました!

4月に行われた第二回目の団体交渉では、第一回目の団体交渉で合意できなかった以下の論点について改めて交渉しました。

①Zさんに対するパワーハラスメント・退職強要があったことについて
②不自然な自然退職(事実上の解雇)について
③社会保険加入手続きの問題と、関連して傷病手当が受給できなかったことについて
④打刻外(朝と帰りの着替えにかかった時間)の未払い賃金について
⑤賞与の未払いについて

A歯科は、第二回目の団体交渉に従業員を含む20名以上で参加し、Zさんや組合を批難しました。ユニオンは、パワーハラスメントが行われた際の録音音声などを提示するなどして交渉を試みましたが、A歯科は一切非を認めない姿勢を貫きました。不自然な自然退職についても再度抗議し、適切な労働環境に改善した上で復職することを求めました。しかし、Zさんを復職させることはできないと拒否されました。
しかし、団体交渉終了後、A歯科はZさんに対して200万円の解決金を支払う義務があると認めました。言葉による謝罪こそ得られませんでしたが、第一回目の団体交渉時から比べて解決金が20倍に引き上げられたということは大きな成果です。医院が自らの非を認めざるを得なかったからこそ、解決金の支払い義務を認め、この結果が出たのです。

 

〇労働基準監督署からA歯科に対し、是正勧告が4つ出されました!
A歯科では労働基準法違反が横行していたため、Zさんは仙台労働基準監督署に対して是正勧告の申し入れを行っていました。労働基準監督署の調査の結果、A歯科に対し、以下4つの是正勧告が出されました。

①Zさんに対する未払い残業代があった:労働基準法第37条違反
②Zさんに対して休憩時間を取らせていなかった:労働基準法第34条違反
③就業規則の改定について労働基準監督署に届け出ていなかった:労基法第89条違反
④36協定届を作らずに所定外労働をさせていた: 労働基準法第32条違反

仙台労働基準監督署は、今後もA歯科について労働基準法違反が行われないか経過を見届けることを約束してくれました。ユニオンは、A歯科の労働環境が今後継続的に適切なものへ改善していくことを強く願っています!

 

〇労働者の皆さんへ
労働者は使用者と比べて立場が弱く、不当な扱いに気付けたとしても抗うことができずに泣き寝入りをしてしまいがちです。しかし今回のZさんの事例によって、不当なことには声をあげて良いのだということ、ユニオンに加盟して闘うことに意義があるということを示せたと思います。
職場の労働環境に少しでも違和感を抱いている方は、是非ユニオンに相談していただきたいです。より良い労働環境を得るために、労働者は声を上げ続ける必要があるからです。今の労働環境は、長らく労働者が闘わずに来たことによる影響も大きいのです。
ユニオンに加入すれば労働者の権利はより強く守られ、同じ思いを持った仲間と一緒に闘うことができます。多くの労働者一人ひとりが声を上げ、団結することによって、その力はより強固になります。自らの権利を行使できるのはもちろんのこと、より良い労働環境を作る第一歩になります。

まずは未払い賃金を取り戻すことから始めてみませんか?働いた分の賃金は受け取りたいですよね?あなたは一人ではありません。共に声を上げ、闘いましょう!

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