日本語学校「未来の杜学園」に新たな是正勧告。そして明らかになった組合批判。

活動報告

【これまでの経緯】

はじめまして。私たちは仙台けやきユニオンという労働組合です。私たちは、学校法人結学館 未来の杜学園の職員として勤務し、不当に自宅待機命令を出され、1年2ヶ月にも及び仕事ができない状態が続いている男性職員Xさんと、退職した女性元職員Yさん、そして、今回新たにユニオンに加入した20代女性現職職員のSさんの3人と共に、仙台駅前にある日本語学校、学校法人 結学館 未来の杜学園に団体交渉を申し入れ交渉を続けています。学校側はこれまでに「Xさんに対する不当な長期間自宅待機命令」「未払い残業代を裏付ける資料の提出拒否」「団体交渉の拒否」「職員に対する組合批判」など数々の不当労働行為を続けた為、私たちは宮城県労働委員会不当労働行為救済申立てをし、その審理も続いています。

【副理事長による口止め・証拠隠蔽】

今回加入したSさんは、いまだに残業代が適切に支払われていません。未来の杜学園はこのおよそ1年の間に労働基準監督署による調査3回受け、複数の是正勧告を受けました。

第1回調査 2018年7月6日

(→調査結果4つの是正勧告 労基法第32条第1項、第2項、第35条第1項、第37条第1項)

第2回調査 2018年8月31日

(→調査結果2つの是正勧告 安衛法第66条第1項(安衛則第44条第1項)、労基法第37条第1項)

第3回調査 2019月4月11日

(→調査結果1つの是正勧告 労基法第106条第1項)

1回目の労基署の調査時に、36協定を結ばず退勤管理をしていない上に残業させ、残業代を払っていない事が判明しました。その結果、理事長は職員に過去2年分の退勤記録を提出するように求め、Sさんも指示通り2年分の退勤記録を提出しました。ところが、労働基準監督署の2回目の調査の直前に、再び理事長から直近2ヶ月分の退勤記録を別用紙に書き直すように指示され、それが労基署に提出されました。そして、労働基準監督署の監督官が調査の為に学校を訪れ職員に聞き取り調査をする直前に副理事長から「2年分の退勤記録のことは話すな」と口止めをされたのです。その結果、未だに過去2年分の残業代が支払われていません。

【労働基準監督署の4回目の調査と新たな3つの是正勧告】

上記のような問題に遭遇したSさんはユニオンに加入すると同時に仙台労働基準監督署へ調査依頼の手続きをしました。事態を深刻に受け止めた労働基準監督署は、2019年7月11日に第4回目の事前報告無しの抜き打ち立ち入り調査を実施しました。上記の残業記録の口止め・隠蔽工作した理事長・副理事長は「過去2年分の記録は(2回目の)調査後に書かせたものであり、調査の時は存在していなかったのでは無いか。(※調査時に存在しSさんは監督官に記録のコピーを手渡していた。)」「支払おうと思ったが記録が見つからずおかしいと思っていた。」とあたかも支払いをする予定だったと弁明しつつ、「理事長室に勝手に入って記録を持っていったのか?」などと2人でSさんを非難し始めました。

第4回目の調査の結果、労働基準監督署により新たに3つの是正勧告が出されました(詳細は以下の通り)。是正勧告の項目の中には、「残業代未払い」だけでなく「就業規則の未周知」など、以前と同じ項目のものもあり、学校が過去の是正勧告が出た後に労働環境を改善してこなかったことが明らかになりました。

第4回調査 2019年7月11日

(→調査結果3つの是正勧告)

労基法 第37条第1項

使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

→残業代を払っていなかった。

労基法 第15条第1項

使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

→労働者に労働条件を明示していなかった。

労基法 第106条第1項

使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第18条第2項、第24条第1項ただし書、第32条の2第1項、第32条の3、第32条の4第1項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書、第36条第1項、第38条の2第2項、第38条の3第1項並びに第39条第5項及び第6項ただし書に規定する協定並びに第38条の4第1項及び第5項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。

→就業規則を周知させていなかった。

【声をあげる職員を許さない経営陣。声をあげる職員や組合を批判】

以上のような隠蔽がなされる背景には、この日本語学校の経営者が、労働者が権利を求めて声をあげることがおかしいと考えていることに原因があると思われます。

この日本語学校の理事長は、Xさんの職場復帰に関する団体交渉が行われる前日に、Sさんを含む多くの職員の前で、団体交渉に対しての理事長の考えを話しました。理事長は、「今日本の中で、こういう風にして労働組合を使って要求を通していこう、という人が沢山出てきてる。でも、それは結局、大事なものを歪めてしまう」「自分の言いたいことだけ主張して、お金をとにかく取れば良い、という、そういう行動は止めてもらいたい」という発言をしました。理事長に言わせれば、Xさんのように、労働組合を使って要求を通していこうとする行為は、大事なものを歪めてしまうのだそうです。労働者が自分たちの権利を求めて労働組合で声をあげることは当然の権利です。それは憲法にすら保障されています。しかし、理事長はそのことを許しません。結局、声をあげたXさんは今でも職場から排除されたままです。

Sさんは、このような発言を受け、そして実際にXさんの悪口やXさんを追い出すための準備をしている会社の様子を見て、恐怖を感じてしまいました。Sさんは、労働時間管理も行われず残業が慢性化していることやその分の残業代が支払われないこと、経営陣や先輩職員の感情的な言動が多くハラスメントに見えることを問題だと思っていました。そのような状況を改善するため声をあげたXさんが理事長から仕事を減らされ追い出される一連の行為は明らかなパワハラだと思いました。そのため、自分もユニオンに加入しXさんと職場環境改善をしたいと思いましたが、上記のような経営陣の態度をみてしまうと、次は自分がいじめられるんじゃないかと咳上げてしまい、ユニオンに加入できませんでした。その後、1年以上悩み、その間にもずっと続くXさんへの仕打ちを見せられてきて、大きな精神的負担を強いられる結果になりました。

しかし、このままではいけないと考え、勇気をもってユニオンに加入することにしたのです。

【現場の職員の意見を無視する理事長。現場ではXさんに戻ってきてほしいと思っている。】

2019年7月12日に行われた第7回 団体交渉には現職職員のSさんも初めて参加しました。Sさんの証言によると、Xさんと共に仕事をしていた事務職員の多くは理事長が職員に要求した「Xさんの職場復帰を求めない」意見書を提出しておらず、Sさんを含む一部の職員の中には職場復帰を求める意見もあるので「Xさんが職場復帰をしても違和感無く仕事ができる。」と発言しました。これまで1年以上に及ぶ団体交渉と、労働委員会へ不当労働行為救済申立の審理も継続していることから、私たちは、学校側の誠実な対応を期待していました。ところが、このSさんの発言に対して、理事長は「Sさんの仕事ぶりをずっと見ていると、この1年間ずっと落ちてきている。」「最近は仕事に対する積極性は感じられない。」「どんどんSさんのやっている仕事の内容が下がってきている。」などと、これまで本人に話したことも無い仕事の評価を始め、挙げ句の果てに、「そういう人が言っても説得力が全く無い」などと発言し、Sさんの意見を全く聞き入れようとしませんでした。つまり、現実的に、戻ってきてほしいと思う職員がいるにも関わらず、理事長はその人たちの意見をねじ伏せようとしました。あくまで、改善の声をあげるXさんを追い出したい、そして、現場の声を聞き入れようとしない理事長の行為は許されることではありません。

【今後の目標】

現職職員Sさんのユニオン加入によって、未来の杜学園の理事長・副理事長が退勤記録の隠蔽・口止めなどの不法行為をしており、実際には過去の未払い賃金は払われていないことも判明しました。理事長はユニオンや労働基準監督署に対して、「他の人の残業代もきちんと払った」といっていたのに、嘘だったのです。私たちは、引き続き3名の組合員の共に学校法人 結学館 未来の杜学園の「職場環境の改善」「残業代支払い」そして、「Xさんの職場復帰」を求めていきます。どうぞ応援よろしくお願いします!!

(過去のブログ)

2018.8.16 ブログ1/ 会社の改善を求める社員はいらない!学校法人結学館 未来の杜学園

2018.9.11 ブログ2 / 労働基準法違反など4つの是正勧告

2018.11.7 ブログ3 / 宮城県労働委員会へ救済申し立てを実施

2018.3.12 ブログ4 / 不誠実な交渉態度

2018.6.14 ブログ5/1年を超える自宅待機命令

2019.7.26 ブログ6/20代女性現職職員Sさんがユニオンに加入

            

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