危険運転被害者のXさんへ自宅待機を命じた東日本放送と派遣会社フェローズとの団体交渉の報告。回答に矛盾点多数。納得ができない会社の対応の数々。

活動報告

私たち仙台けやきユニオンは、株式会社東日本放送と派遣会社・株式会社フェローズに対し、組合員Xさんの不当処分の撤回などを求めて8月26日に第一回団体交渉を行いました。その件について、報告します。

 

事案の詳細については過去の記事をご覧ください。

「危険運転の被害にあったことを会社に報告したら、被害者が自宅待機に!?不当な対応をする株式会社東日本放送と株式会社フェローズに対して、派遣社員が怒りの声をあげました。 」

 

〇会社の主張は矛盾ばかり。当事者にとっては「ウソ」としかとらえられない発言の数々。

団体交渉にて組合は、Xさんと加害者とのトラブルがあった5月末に、東日本放送側が警察に届けないよう求めたことについて、なぜなのかを追求しました。当時Xさんは、警察に届けたい旨を東日本放送側に相談していたのですが、上司より止められていたからです。この時、迅速に警察に届けることができていれば、加害者にきちんと責任を取らせることのできた可能性がありました。当時のことを団体交渉で話題に出した際は、東日本放送側の上司は、「被害届を出したらどうかといった」と発言していました。しかしこれは、当事者にとっては「ウソ」です。そのことを裏付けるような事実もあります。それは、その後派遣会社の担当者からXさん宛に送ったメールです。そのメールは、後日に被害届を出すかどうかの議論をXさんと派遣会社で行っているときのものでしたが、「アクシデントが起きた当日に関しましては、まだ東日本放送様とフェローズとで何も話し合いを行えていないため、2社間で対応方針を決めるまでは、被害届のご提出は待っていただきたいとA部長(東日本放送の上司)、B(派遣の担当者)からお伝えいたしました」と書いてあったのです。派遣会社側も、東日本放送側が被害届を出すのを待つように伝えていた事実を認識しているのです。Xさんも派遣会社側も同じ事実を認識しているという点からみても、東日本放送側による団体交渉での「警察に届けてはどうかといった」という発言がにわかには信じられません。

また、Xさんの処遇の話し合いについて東日本放送側の団体交渉での発言にもおかしな点があります。そもそも、東日本放送側は、Xさんを解雇にしようとしていたと思われます。6月初旬に、東日本放送とフェローズでXさんの処遇について話し合いをした際に、フェローズ側は、「解雇案件に該当しないと交渉」し、東日本放送側に「理解をいただいた結果」だとXさんに報告していました。このことについて、組合は「なぜ解雇になるような話になるのか」と追求したところ、東日本放送側は、「代わりの記者を派遣できるかどうかの話し合いをした」だけだといいました。本当にそうでしょうか。そうであれば、何故フェローズ側が「解雇案件に該当しないと交渉」する必要があったのかがわかりません。このような事実も、東日本放送側の発言が事実かどうか疑わしく思う理由です。

 

〇「安全配慮」で自宅待機命令を出したというが、実際は厄介払いしたかっただけ?

東日本放送とフェローズは、Xさんを5月末日から9月末までの自宅待機にしています。これについて両社は、「Xさんの安全を守るため」と主張しています。しかし、それならなぜ、加害者から何度も連絡が来ているときに警察に相談するなど、問題の根本を解決する努力をしなかったのでしょうか。フェローズには、6月半ばまで、加害者からの電話が数回にわたりかかってきてました。その際、会社側が言うには、電話の内容で「脅迫」的・「攻撃」的な発言があったといいます。Xさんの連絡先を教えろということもしつこく言ってきたそうです。それは、Xさんにとっては身の危険が迫るようなことです。また、Xさんの派遣会社側の担当者の名前も知られ、その担当者にも危険が及びそうな発言もあったといいます。そのような状況であれば、確かに一定程度の期間、自宅待機にするということは考えられるでしょう。しかし、フェローズは、外回りを行う派遣の担当者には自宅待機命令は出していません。Xさんのみです。そして、何度も電話がかかってきていて、内容に従業員の安全が脅かされそうな内容があるにもかかわらず、警察に相談したり、Xさんに被害届の提出を促したりはしていません。むしろ、フェローズの担当者からは、何度も、被害届を出さないでほしいといわれていました。なぜでしょうか。会社の言う「安全配慮」が十分だとは思えない対応です。

フェローズ側が警察に届けようとしない対応は、おそらく、顧客である東日本放送を配慮した結果だと考えられます。東日本放送側は「大ごとにしたくない」という思いがあった(被害届を出さないよう求めるなどしていた)ため、その意を汲んだということだと思われます。つまり、Xさんの身の安全を最優先に考えた結果の行動ではありません。また、団体交渉にて、当組合がフェローズに対し、自宅待機命令の解除条件について尋ねた際、解除条件はないと答えました。その理由として、加害者からの追及が終わったかどうかがわからないため安全を考慮したからであると答えました。しかし、Xさんの身の安全を考慮するなら、はやめに警察に相談しに行くべきではないでしょうか。Xさんに被害届を出すよう促すべきではないでしょうか。しかしフェローズ側はそのような対応を一切していません。

その後、加害者からの追及は、6月半ば以降一切なくなりました。しかし、現在も自宅待機命令が続いています。Xさんのみを自宅待機を継続しているのはやはり納得ができません。「トラブルを起こした」労働者を厄介払いしたかっただけなのではないかと、当組合は考えています。

 

〇最初から記者職としての復帰は選択肢が与えられなかったのは、「被害にあった」こと自体も問題視していたから

東日本放送とフェローズは、6月初旬に行った、Xさんの処遇に関する話し合いの結果、Xさんに対して、内勤か自宅待機かの選択肢を提示しています。この際、そもそも記者職として復帰する選択肢がなかったのです。その理由は、「表に出る記者職は加害者に見られる可能性があり危険」という趣旨でした。しかし、上記で指摘したように、加害者からの追及は6月半ばには止まっています。そうであれば、様子を見て、記者職に復帰させる選択肢を考えることはできたはずです。そもそも、加害者がそれぞれの会社側にやってきた迷惑行為は、内容としても脅迫行為であり、法的に問題もあります。早期に警察に相談し、犯人をつきとめ、Xさんにもそれぞれの会社にも危険が及ばないようにしつつ、記者職への復帰を考えることもできたでしょう。しかしそれを行わず、Xさんの記者職としての仕事を奪ったのです。記者職として契約したXさんに対する、「過少な要求」に該当するパワーハラスメントであると考えられます。そしてその指示にいたったのは、東日本放送側の意向に大きく基づいていると当組合は考えています。

それは、Xさんがフェローズの担当者に対し、なぜ記者職として戻れないのか「具体的な理由」を東日本放送に聞いてほしいと伝え、それについてフェローズの担当者が東日本放送に話を聞いて「具体的な理由」について回答してきたメールにはっきりと表れていました。そのメールには、「相手方を逆上させ、派遣先と弊社に何度も連絡が来ている事実は視聴者との信頼関係で成り立ち、情報を発信する報道機関にとってはリスクであり」「相手方を苛立たせ、「煽られた」と感じさせてしまったこと」が問題であると書かれています。そして、「アナウンサーの不倫報道が出た時、本人が実際に不貞行為をしていようとなかろうと信頼を売りにしている報道機関としては、そのアナウンサーにニュースを読ませるわけにはいきません。X様もよくご存じでいらっしゃるように、この場合は異動の対象となるようです」というのです。これが理由であれば、とても不当な対応であることがはっきりします。実際に危険運転をした加害者は、映像などの証拠もなく、何度も東日本放送やフェローズに電話をかけ「脅迫」や「攻撃」的な発言をしていました。そのような状況があっても、「相手方をいらだたせた」ことが悪いのでしょうか。Xさんは危険運転被害にあい、その時名札を引きちぎられるという暴行にもあっています(こちらは映像も残っています)。そのような状況でも、Xさん側に問題があるのでしょうか。またそもそも、アナウンサーの事例が紹介されていますが、その事例で異動になるのも明らかに不当でしょう。不倫や不貞行為の事実が確認されてなくても異動を命じるというのは、本人の希望がない限り、人事権の濫用としかいえない対応だと思います。会社の主張は、明らかに不当です。

また、そのメールには、Xさんの勤務態度の問題も、記者職を任せられない理由としてあげられていました。先のXさんのトラブル時の振る舞いを含めた2点が、記者職として働かせないと、「東日本放送」が判断した理由です。団体交渉では、東日本放送側は、今回のXさんの処分についてはすべてフェローズ側の判断だといっていましたが、このメール内容を考慮すると、事実と異なると当組合は考えています。上記に紹介したメールは非常に具体的であり、それをもって「先方よりお話しをいただきました」と締められていました。記者職としての選択肢を外したのは、東日本放送側であることは間違いないと思います。

そして、勤務態度の問題を指摘されていますが、そこに挙げられていたのは遅刻などで、働きながら指導を行っていけば足りるものです。記者職につかせないレベルのものではなく、このようなことが理由であれば、不当な懲戒処分であるといわざるを得ません。

 

〇精神的に追い込まれ、辞職を選んだXさん。しかし、会社に責任はとらせたい

以上のような問題があり、やはり会社側の説明では全く納得がいきません。しかし、会社側の不当な対応の数々のせいで、Xさんはこの会社を辞職せざるを得ませんでした。残念ながら、職場復帰できるような状態ではなくなってしまったのです。こうなってしまったのは、会社側の責任です。不当な自宅待機命令を含むパワーハラスメントについて、組合はXさんとともに、会社に責任を取らせるために闘っていきます。同じような被害者を今後に出さないためにも、会社にはきちんと反省してもらいたいと思います。

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